庭や家の周りでだんごむしが大量発生。しかし、化学的な殺虫剤は、ペットや小さな子供、あるいは土壌の環境への影響が心配。そんな時に役立つのが、安全な素材や、昔ながらの知恵を活用した、自然派の駆除・予防策です。だんごむし対策の基本は、彼らが棲みにくい環境を作ること、すなわち「乾燥」と「清掃」、そして「隠れ家の排除」に尽きます。まず、最も重要なのが、彼らの住処となる、ジメジメした場所をなくすことです。家の基礎周りに置かれた、植木鉢やプランターは、レンガやスタンドの上に置いて、地面との間に隙間を作り、風通しを良くしましょう。これだけで、鉢の下に潜むだんごむしの数は、劇的に減少します。庭の落ち葉や、刈り取った雑草は、こまめに掃除し、彼らの餌と隠れ家を同時に奪い去ります。家の周りに、不要なブロックや木材、古タイヤなどを放置しないことも、極めて重要です。次に、すでに見つけてしまった個体を駆除する方法です。彼らは夜行性なので、昼間は隠れ家に潜んでいます。夕方、湿らせた新聞紙や、半分に切ったジャガイモなどを、彼らがいそうな場所に置いておくと、夜の間に餌を求めて集まってきます。翌朝、そこに集まっただんごむしたちを、一網打尽に捕獲することができます。家の中に侵入してくる場合は、侵入経路となっている壁のひび割れや、サッシの隙間を、パテやテープで塞いでしまうのが、最も確実な対策です。また、だんごむしは、ミントやハッカ、あるいは木酢液の匂いを嫌うと言われています。これらのアロマオイルを水で薄めたスプレーを、家の基礎周りや、侵入口となりそうな場所に定期的に吹き付けておくと、天然の忌避剤として機能します。薬剤に頼る前に、まずは家の周りの環境を見直し、彼らにとって魅力のない、住みにくい場所へと変えていくこと。その地道な努力こそが、最も持続可能で、安全なだんごむし対策と言えるでしょう。
薬剤を使わない!安全なだんごむし対策と予防策