古い木造住宅や床下収納のある家そして湿気の多いトイレや風呂場で遭遇する確率が高いのがカマドウマです。地域によっては便所コオロギという不名誉なあだ名で呼ばれるこの昆虫はその異様な姿形からゴキブリ以上に嫌われることさえあります。薄暗い場所で突然遭遇するとその丸みを帯びた背中と長い脚そして触角のシルエットがゴキブリ 似てる虫として認識され恐怖を与えますがよく見れば彼らは全く別の進化を遂げた生き物です。カマドウマの最大の特徴はその異常に発達した跳躍力を持つ後脚です。ゴキブリが走るスペシャリストだとすればカマドウマは跳ぶスペシャリストです。危険を察知すると壁や天井に向かって予期せぬ方向へ高くジャンプし時には人間の顔めがけて飛んでくることさえあります。この予測不能な動きこそが人々に恐怖を与える最大の要因でしょう。しかし彼らには翅がなく飛ぶことはできませんし鳴くこともありません。ただ静かに湿った暗闇に潜んでいるのです。見た目はエビのように背中が丸く体色は薄い茶色やまだら模様をしていることが多くゴキブリのような黒光りする光沢はありません。彼らが好むのは極度の湿気と暗闇であり床下や朽ち木の周辺石の下などが本来の住処です。家の中に現れるということは床下の通気性が悪くなっていたり水回りで水漏れが起きていたりするサインである可能性が高いと言えます。彼らは雑食性で植物の破片や小昆虫の死骸などを食べて生きていますがゴキブリのように病原菌を媒介したり人間を噛んだりすることはありません。つまり衛生害虫ではなく純粋な不快害虫なのです。その見た目のグロテスクさと不意にジャンプする習性だけで嫌われている不憫な存在とも言えます。カマドウマが家の中に出るということはその家が湿気過多になっている証拠です。彼らを駆除するためには殺虫剤を撒くことも有効ですが根本的な解決には環境改善が不可欠です。床下の換気口を塞いでいる物をどかしたり除湿機を使って室内の湿度を下げたりすることで彼らにとって居心地の悪い環境を作ることが重要です。また侵入経路となる配管の隙間などを埋めることも効果的です。もし遭遇してしまった場合は叩こうとするとジャンプして逃げ惑いパニックになるため掃除機で吸い取るか長い棒などで外へ誘導するのが最善策です。ゴキブリと違って繁殖力はそこまで強くないため一匹見つけたからといって家中に巣があるとは限りません。冷静に対処し家の湿気対策を見直す良い機会だと捉える心の余裕を持ちましょう。
ゴキブリに似てる虫カマドウマの跳躍と生態